リチウムイオン電池:イオンが往復する

透明なセルの断面で、黒鉛負極と層状酸化物正極のあいだをリチウムイオンが泳ぎ、電子がセパレータに阻まれて外部回路を遠回りする流れを追います。放電と充電で流れを反転させ、レートを上げると熱に変わる取り分が増えることをカウンタで確かめます。

Prologue · 1/5

電気の倉庫を開ける

EVの床下に敷き詰められていたバッテリー。その1粒=セルの中を開くと、部屋は4つしかありません。左が黒鉛の負極、右が層状酸化物の正極、あいだを仕切る薄いセパレータ、そして上を渡る外部回路。緑の粒がリチウムイオンです。いまは充電された状態——ほとんどのイオンが負極の黒鉛の層間に座っています。エネルギーは液体でも炎でもなく、「イオンの座る場所」として蓄えられているのです。

セルを回して、負極・セパレータ・正極・外部回路の4つの部屋を見つける。

熱になる割合レートに比例=11%
Cell MonitorSoC 82% · 停止 0.6C
残量 SoC82%
届いた量0
熱になった量0