はやぶさ: 60億kmの往復切符
小惑星探査機はやぶさを探索します。1円玉ほどの推力しかないイオンエンジンでΔVを積み上げ、重力が地球の10万分の1のイトカワに秒速数cmで触れ、故障だらけの機体をクロス運転の工夫で立て直し、2010年6月13日のカプセル帰還までを触って確かめます。
1円玉の推力で深宇宙へ
2003年5月、小さな探査機はやぶさがM-Vロケットで旅立ちました。頼りは4基のイオンエンジンμ10——キセノンを電気の力で加速して噴くエンジンです。全開にしても推力は1円玉2枚ほど。機体はほとんど加速しているように見えません。でも時間を早回ししてみてください。1日あたり数m/sの速度変化が、何か月も積み重なっていきます。弱い力でも、やめなければ勝つ。これがイオンエンジンの発見です。
機体は2003年打ち上げの探査機 Hayabus を考証モデル化したものです。
スロットルを上げてから時間を早回しし、ΔV(速度変化の積み上げ)が育つ様子を眺める。
ΔV / 日=F/m × 86400=1.2 m/s
推力が1円玉ほどしかないイオンエンジンが、60億kmの往復を可能にした理由はどれですか?
Mission Telemetry
推力7.2 mN
ΔV / 日1.2 m/s


